WordCamp Kyoto 2017 オリジナルわぷー制作秘話

こんばんは、デザインチームのカイト (WordPress.org / GitHub / Facebook / Twitter) です。開催までいよいよ残り一日です。今回は WordCamp Kyoto 2017 オリジナルわぷーの制作秘話についてお話させていただきます。

縁わぷー

もうすでに何度も目にしていると思いますが、WordCamp Kyoto 2017 オリジナルわぷーの縁わぷーです。名前は手まりわぷーと悩みましたが、縁わぷーの方がいいという声があったので、今回のテーマでもある“縁”わぷーを正式名称に決定しました。“えにし”わぷー、“ふち”わぷー、と思っていた方もいらっしゃいましたが、正しくはえんわぷーです。

コンセプト

今回の WordCamp の全体的なデザインコンセプトが枯山水ですので、わぷーの制作前に「白黒」「線」「家紋」などのキーワードはすでに頭の中にありました。しかし、いざノートやイラストレーターにラフを描きはじめると、これがまったくしっくり来なくて、しばらく迷走していました。そこからはデザイナーあるあるだと思いますが、手を動かしているうちに、わぷーの背中から尻尾の丸みが限りなく円弧に近いことに気づき、最終的には今のような形になりました。

縁わぷーは、縁 (えん) にかけて、全体的に円 (えん) にしており、その円をわぷーが“縁” (ふち) どっています (あながち“ふち”わぷーも間違っていないかも) 。さらに、縁といえば糸。全体的に線のデザインにしているうえ、糸のボールといえば手まりなので、縁わぷーは手まりを抱えています。

わぷーデータの線化

実際のわぷーデータ作成で最初にした作業はわぷーの線化です。わぷーデータを実際に触ったことがある人ならわかると思いますが、縁どりの黒い線はデータ上では塗りつぶしです。

線が塗りつぶしになっているわぷー

縁わぷーを作る上でまずはこれをデータ上の線にする必要があります。線を塗りつぶしにするにはイラストレーターの「パスのアウトライン」で簡単にできますが、逆に塗りつぶしを線にするにはなかなか大変です。詳細は割愛しますが、最終的には元々の見た目を完璧に保った線バージョンのわぷーができました。

線化されたわぷー

データは下記よりダウンロードできます。
https://github.com/ixkaito/wapuu-stroke

仕上げ

線わぷーのデータがあれば、あとはラフ通りにキレイに仕上げて行くだけですが、縁わぷーは線のみで構成されているので、各パーツが見やすくなるよう、また立体感が出るよう、線と線が接触しないようにしてあります。しかし、ただ単に上のパーツの外側に白いフチを付けて下のパーツを隠すと、線の端の丸みは出ません。

線端の丸みが出ていない縁わぷー

線端の丸みを出すには、線を隠すのではなく、線がそこで終わっていないといけません。そして手まりの糸も含めて、この線を切る作業は果てしなく面倒くさいですが、妥協は一切許しませんでした。

線を切り、端に丸みを出した縁わぷー

この線端の丸みについて誰も気付かないだろうと思いましたが、縁わぷーを発表したあとそれに気づいた方から、こだわりを感じたと言われたときは本当に嬉しかったです。

縁わぷーステッカー

当日は来場者パスとともに縁わぷーのステッカーが全員に配られます。いよいよ明後日ですが、実行委員のみなさんでこだわりを持って妥協を許さず作り上げる WordCamp Kyoto 2017 を思う存分楽しんでください。